動作原理
ブレーキ作動時 (コイル非通電時)

コイルに通電しない状態では、ばねに押された可動板が固定板とともに摩擦板を挟み、その摩擦力によってローターハブと回転軸を制動保持しています。
ブレーキ解放時 (コイル通電時)

コイルに通電すると、磁力がばねの力に打ち勝って可動板をコイル側に引き寄せ、摩擦板は回転自由になります。
専用電源 パルゲンの動作原理

コイルが電磁石として可動板を引付けてブレーキを解放しますと、引付けたあとの保持電力は小さくて済みます。パルゲンは、ブレーキの解放動作を確実にする為に一時的に大きな電力を投入し、保持状態では電力を抑え、省電力にする事でブレーキの発熱を 抑えるためのものです。(事故予防のため約10秒毎に解放動作電力を投入します。)
パルゲン仕様ブレーキは、ばねが強化されているためブレーキトルクが大きくなる一方、パルゲン無しでは使用出来ません。
製品紹介
Q&A
単体仕様とパルゲン仕様の違い
単体仕様を基本とした場合、パルゲン仕様はトルクが強く1/3 の電力で使用出来ます。
パルゲンを使用しないで使うことは出来るのか
パルゲン仕様の製品はそれがあることを前提に作られているため、パルゲン無しでの使用は出来ません。同じく単体仕様の製品に、パルゲンを取付けることも出来ません。
市販のケーブルで延長出来るか
ケーブル延長する場合は、パルゲンと電源の間で延長をして下さい。パルゲンとブレーキ本体の距離を、弊社仕様以上の長さにしますと電源効率が落ちます。
ブレーキの設置に向きはあるのか
どの方向でも問題はございません。
パルゲンに保護回路はあるのか
コイルサージを吸収する保護対策をしております。
定格電圧24Vを与えた状態での連続運転は何時間可能なのか
時間の上限はありませんが、本体温度が上昇します。単体で60℃、パルゲン付では40℃程になりますので、周囲にお気を付け下さい。
ブレーキ作動時に軸が回転していた場合、ブレーキが掛からない事はあるのか
停止した軸を保持するためのものなので、作動時に軸が動いているとスリップする可能性があります。また摩擦板が擦れて摩耗しますので、発生した粉で故障の原因にもなります。軸が停止してからブレーキを作動していただけますようお願い致します。
トルクリミッターとして使用出来るか
使用出来ません。あくまでも停止した軸を保持するための製品になります。
結露した場合、どうなるのか
内部の発熱により水分が蒸発することも考えられますが、湿気により埃で摩擦面が汚れてしまうと正常に動作しない可能性があります。結露しないようにして下さい。
製品の寿命は
on/off の動作は10万回をクリアしています。
寿命の現象はどのようなものか
摩擦板が摩耗し、可動板とケースのクリアランスが増える現象が発生します。ただ、ご使用方法により現象はかわります。
米国 UL規格を取得しているか
ケーブルは取得したものを使用していますが、製品としては取得していません。
使用上の注意
代表的な故障モードと防止策



防止策
- 原因1:油気のある場所でのご使用は遠慮して頂きますか、油気のあるものがかからないようにして下さい。
- 原因2:異物が3点パイプと可動板の間や、ケースと可動板間に入らないようお願い致します。
- 原因3:ハブと可動板間は0.2~0.4mmクリアランスを組立時に確保して頂きます様お願い致します。
- 原因4:偏心0.1、偏角0.25°を越えないように組立をお願い致します。
- 原因5:ケースと可動板間は、クリアランスが0.2mmを越える場合にはブレーキの交換を行ってください。